冬の保育園・幼稚園情報

保育園や幼稚園で注意したい!流行する冬の感染症対策/ホームメイト



そろそろ風邪が流行する季節。特に低年齢児は抵抗力が未熟なため、保育園や幼稚園など集団生活をする場では感染しやすい傾向にあります。そこで、冬に流行しやすい風邪や風邪以外の感染症、その予防法や対策についてご紹介していきます。

保育園や幼稚園で感染症が流行する理由とは?

保育園や幼稚園で感染症が流行する理由とは?

「風邪が流行り始めました」なんて聞くと、保育園や幼稚園で子どもにうつったらどうしようと心配に。風邪とは、医学的には「かぜ症候群」と言います。これは、ウイルスや細菌が、上気道(鼻腔、咽頭、喉頭)に感染し炎症を起こすこと。つまり、風邪は感染症の一種なのです。

感染症とは、環境中(大気、水、土壌、動物等)に存在する病原性の微生物(感染源)が、人の体内に侵入することで引き起こる疾患。つまり、病原性の微生物(感染源)を体内に入れないようにする(感染経路を遮断する)ことこそが予防手段になります。

感染経路は主に「飛沫(ひまつ)感染」、「空気感染」、「接触感染」、「経口感染(糞口感染)」など。

「飛沫感染」とは、咳やくしゃみなどによって飛んだつばやしぶきに含まれる病原体を吸入することで引き起こされる感染です。「空気感染」とは、空気中に漂うウイルスを吸い込むことによる感染。「接触感染」とは、皮膚や粘膜の直接的な接触やドアノブ、便座、ボタン等を介しての接触により病原性の微生物(感染源)が付着して起こる感染のこと。「経口感染(糞口感染)」とは、病原体に汚染された食べ物によって口からうつる感染症で排泄物や虫(ハエ・ゴキブリ)を介して感染することもあります。

保育園や幼稚園では長時間、同じ空間で過ごすため、「飛沫感染」や「空気感染」が起こりやすくなります。とりわけ小さいお子さんは、咳やくしゃみが出る場合であっても、マスクをすることや手で覆うことが難しいため、感染が広がりやすくなるのです。また、子ども同士で遊ぶ際に、玩具などを共有して触れ合う機会が多いため「接触感染」が起こりやすく、このことも感染症が流行する理由と言えるでしょう。

注意したい!保育園や幼稚園で冬に流行しやすい風邪以外の感染症

「インフルエンザ」や「ノロウイルス」、「ロタウイルス」などの感染性胃腸炎も注意したい感染症です。「インフルエンザ」とは、インフルエンザウイルスを病原とする感染症。感染経路としては飛沫感染と接触感染。風邪の症状と似ていますが、目安として、38℃以上の急な高熱、咳やのどの痛み、全身の倦怠感や関節痛などの症状があれば疑うべきです。病院へ行き、検査を受けて陽性反応が出れば抗インフルエンザウイルス薬を服用開始。ただし、発症後すぐに検査を受けてもウイルス量が少なく陽性反応が出ない可能性があるので、12~24時間経過してから検査を受ける方が確実です。薬物治療と併せて、十分な休養と水分補給も忘れずに行ないましょう。

また、「ノロウイルス」は、乳幼児から高齢者までの幅広い年齢層に急性胃腸炎を引き起こす、ウイルス性の感染症です。ノロウイルスに汚染されているカキなどの二枚貝や、感染した人の糞便や吐しゃ物などが感染源になります。1年を通して発生していますが特に流行するのが冬。感染力が強く、突然の吐き気や激しい嘔吐、下痢の症状が現れますが、発熱を伴う場合でも高熱になるケースは少ないです。脱水を起こさないよう、経口補水液を少しずつ飲ませ、水分補給を行ないましょう。一方、「ロタウイルス」は乳幼児期(0~6歳)に多い感染性胃腸炎で、38℃以上の高熱や激しい下痢、嘔吐、便が白っぽくなることが特徴。感染経路としては、接触感染と経口感染(糞口感染)です。けいれんや脳症などの合併症を起こす恐れもあるため、注意が必要。こちらも、脱水症状を起こさないよう十分な水分補給を行なうように。意識の低下やけいれん等の症状が見られたら、すみやかに医療機関を受診しましょう。

保育園や幼稚園で感染症を防ぐための工夫

保育園や幼稚園など集団生活を送るうえで、感染症を完全に防ぐことは難しいですが、工夫することでリスクを減らすことはできます。それは、以下の3点です。

第一に、感染経路を絶つこと。「飛沫感染」、「空気感染」、「接触感染」に有効なのは、「手洗い」と「うがい」です。帰宅時はもちろん、食事前にも「手洗い」をする習慣を付けること。小さな子どもの場合は手洗いができないので、おしぼりやウェットテッシュで手を拭いてあげましょう。

「うがい」は物理的な洗浄効果に加え、のど本来が持つ防御機能を高める効果が期待できます。うがいのできない小さな子どもは、「ぐちゅぐちゅ、ぺっ」と水を口に含ませて吐かせるだけでもOK。また、おむつをしている子どもがいる場合は、「経口感染(糞口感染)」の予防として、使用した紙おむつは必ずポリ袋に入れてから捨てること。おむつ交換をしたら、保護者は必ず手洗いを忘れないようにすることが大切です。

第二に、予防接種を受けること。インフルエンザの予防接種は、保護者が受けることをおすすめします。なぜなら、インフルエンザのワクチンは、3歳未満の子どもの場合は効果が低いと言われているからです。保護者が予防接種を受ければ、絶対にかかるわけではありませんが、かかりにくくなります。また、もし患った場合でも重症化を防ぐなどの効果は期待できます。接種してから効果が期待できるまで1~2ヵ月ほどかかるため、流行する時期を予想してその時期に抗体ができるように計画的に接種しましょう。

最後に、免疫力を高めること。日ごろから十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事を摂ることが大切です。腸内環境を整えることは免疫力アップにつながるため、整腸作用のあるヨーグルトや納豆を積極的に食べるといいでしょう。また、活性酸素は免疫力を低下させるので抗酸化作用のある人参、ほうれん草などの緑黄色野菜、いちご、キウイ、ブロッコリーなどもおすすめです。

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クリスマス、新年、節分など行事が多い冬。また冬は、年度が切り替わる春に向けて、手続きや準備が進められる季節でもあります。保育園や幼稚園でも冬は何かと節目となるような出来事が多い季節だと言えそうです。そこで、冬の保育園や幼稚園の情報をご紹介致します。

保育園・幼稚園の年末年始

保育園・幼稚園の年末年始

大半の保育園や幼稚園は、年末年始の間、休園となりますが、自治体や園によっては休日保育の一環として、年末年始にも預かってくれる場合があります。一時保育として、時間を限定して預かってくれるケースもあるので、子どもの預かり先で困った場合は、自治体や園に問合せてみましょう。また年末年始の休園日前後は、特別保育として開園時間を短縮している園もあります。

年末には部屋や机、いす、靴箱など普段自分たちが使っている場所や道具の大掃除をして、1年を締めくくる保育園や幼稚園も多いようです。年が明けて、新年の登園が始まると、おせち料理について学んだり、実際に給食でおせち料理を食べたり、かるた取りを体験したり、保育園や幼稚園ごとに趣向を凝らした行事が行なわれることもあります。おせちを食べたり、昔ながらの遊びをしたりする家庭が減っている中で、子どもたちにとって保育園や幼稚園は、日本古来の冬の風習を体験する絶好の場なのです。

入園の手続き

年度が替わる4月の入園を目指す保護者にとって、冬になると、保育園や幼稚園の入園に関する手続きが本格化します。認可保育所への入園を希望する場合、家族構成や家族の就労状況、祖父母の環境など、入園を必要としている理由を申請するための書類が必要です。項目ごとに設定された点数(指数)によって、保育所へ入る権利の有無を自治体が決定します。場合によっては、就労状況をより細かく把握するため、雇用証明書などの書類の提出を求められることもあります。書類提出や入園の判断基準については自治体によって様々です。書類の提出後、入園の判断基準の確認として、自治体の職員と面談が行なわれる保育園や幼稚園もあります。

書類や職員との面談により、入園が内定された場合、自治体から内定の通知が送られてきます。その後は、子どもが問題なく保育園や幼稚園の生活に馴染めるよう、保育園や幼稚園の担当者と面談が行なわれます。ここでは大抵の場合、家庭でこれまで過ごしてきた生活のリズム、名前の呼び方、健康状態、成長の度合いなどを伝達する場となるでしょう。送迎の手段や送迎に来る人なども伝えておくことをおすすめ致します。送迎する場所は、春からの新生活に向けて保育園や幼稚園と、保護者間の情報交換の場となります。待機児童問題が社会問題として取り沙汰される中、幼い子どもを持つ保護者にとって、冬の間は重要な“保活”の期間なのです。

保育園や幼稚園の服装について

保育園や幼稚園の服装は様々です。制服があらかじめ用意されている保育園や幼稚園もあれば、私服にエプロンやスモックといったスタイルのところもあります。冬の寒さ対策などで、子どもの体調に不安を感じる方は多くいます。冬に風邪をひきやすい園児やおなかを壊しやすい園児の場合などは、事前に園側にそのことを伝えておくと良いでしょう。多くの保育園や幼稚園では、一人ひとりに合った対策を考えてくれます。

体験入園について

保育園や幼稚園によって日にちは様々ですが、入園する前の2月もしくは3月に、体験入園を行なってくれるところがあります。保育園や幼稚園に不安を抱えている子どもと保護者が安心して園になじめるように配慮された場です。体験入園の内容は、先生と園児、そして保護者がお遊戯などを楽しむようなものが多いでしょう。そのため保護者の方も、軽装で出掛けることをおすすめ致します。このように保育園や幼稚園に入園する前にも入園したあとにも、冬の行事はたくさんあります。子どもとの生活の中で、冬は保護者の方には踏ん張りどころと言えそうです。


クリスマス、お正月など、子どもたちにとって嬉しく楽しいイベントがやってくる季節。2月にお遊戯会などの発表会が行なわれる幼稚園も多く、一生懸命、練習に励む園児もいるのではないでしょうか。頑張った園児のところには、きっとクリスマスにサンタクロースがやってくることでしょう。そして、お正月には大好きなおじいちゃんやおばあちゃんから懐かしいお正月遊びを教えてもらえるといいですね。

サンタクロース

サンタクロース

クリスマスの前の日の夜に、良い子にしていた子にプレゼントを届けてくれる伝説の存在。真っ白いひげをたくわえた、ちょっとふくよかなおじいさんの姿をしていて、トレードマークは赤色に白色のふちどりが施された衣装。トナカイが引くそりに乗って、世界中の子どもたちにプレゼントを配ってまわります。煙突から入ってくるとよく言われますが、煙突がない家もあるため、プレゼントの届け方はベールに包まれています。子どもたちは、サンタクロースがプレゼントをいれるための靴下を枕元に用意して、サンタクロースが来てくれることを心待ちにして眠ります。園児たちにとって、サンタクロースは永遠の憧れで、サンタクロースに会うために良い子で過ごす子もたくさんいることでしょう。

フィンランドのラップランドには、一年中会うことのできるサンタクロースがいます。フィンランド郵政省が発表したサンタクロースの住所には世界中から手紙が届き、その手紙を読むこともサンタクロースの仕事のひとつだそうです。

羽根つき

1年の厄をはね、子どもの健やかな成長を願うお正月遊びのひとつである「羽根つき」。羽子板を使って、羽根を打ち合って遊ぶ追羽根(おいはね)と、1人で羽根を続けて何回突けるかを競う揚羽根(あげはね)があります。追羽根で羽根を落としてしまった場合、顔に墨を塗られるルールがありますが、この墨を塗るということが魔除けのおまじないになったとも言われています。また、羽根が害虫を食べるトンボに似ていることから“悪い虫がつかない”、羽根に使うムクロジの実を漢字で「無患子」と書くことから子どもが病気を患わないなどの諸説が伝えられ、江戸時代後期から女の子の初正月には羽子板を贈る風習が始まりました。また、縁起物の歳暮として贈られるようになったことから、正月に遊ぶようになったとも言われています。羽根つきのときに歌う羽子歌(はねうた)は、おばあちゃんに聞くと教えてくれるかもしれませんね。

東京・浅草の浅草寺では毎年12月17日から19日までの3日間、羽子板市が行なわれます。約30件もの羽子板の露店が並ぶ季節の風物詩です。子どもの健やかな成長を願い、手にするのもいいでしょう。

凧上げ

「立春の季に空に向くは養生のひとつ」といって、立春に凧上げをするようになりました。立春は旧暦の正月にあたりますので、時代を経て正月の遊びとして定着したようです。江戸時代より、男の子の誕生祝として凧上げをするようになり、高く上がれば上がる程、子どもが元気に成長すると言われてきました。現在では男女問わず、子どもの誕生を祝う名前入りの初凧という物があります。凧上げは1970年代に盛んに行なわれていましたが、当時、電力会社がコマーシャル内で「電線のない場所で行なって下さい」、「電線に引っかかったら電力会社に連絡をして下さい」、などと注意をうながさなければいけない程、凧上げはブームに。その後、安全に凧上げができる広い場所が少なくなったことなどから、正月に凧上げをしている光景が見られなくなりましたが、凧を青空に向けて飛ばせば、新年の幕開けにふさわしい晴れ晴れとした気持ちになることでしょう。


冬はいろいろな行事があり、保育園・幼稚園でも行事に合わせたイベントが行なわれます。中でもお正月の餅つきと節分の豆まきは、どこの保育園・幼稚園でも欠かすことができない恒例行事で、園児たちも伸び伸びと楽しんでいます。

節分の豆まき

節分の豆まき

「福は内、鬼は外」。2月上旬の節分の日には、元気な声で、豆をまく園児の姿が見られます。節分とは、季節を分けるという意味で、1年に4回あり、節分の翌日は立春・立夏・立秋・立冬となっています。2月の節分はこの日までが冬となり、翌日から春になることを意味します。4回の節分の内、立春前日の節分には豆まきが行なわれ、年中行事のひとつとなっています。これは、古くから季節の変わり目には邪気(鬼)が出ると考えられており、それを追い払うための悪霊祓いの行事です。この行事は、「鬼やらい」とも言われ、炒った豆(大豆)をまき、年齢の数だけ、またはひとつ加えて豆を食べることで厄払いをします。元々は宮中での行事の「追儺の儀式」が一般庶民に広まったもので、「鬼は外、福は内」と言いながら豆をまき、季節の変わり目に多い病気や天災などの厄を鬼に見立てて追い出し、戸口に鰯(いわし)の頭を刺した柊(ひいらぎ)を取り付けて生臭さを嫌う鬼(厄)を近づけないようにする風習があります。

豆をまく風習は、宇多天皇の時代に、鞍馬山から出てきた鬼が都を荒らすことを防ぐために、祈祷によって鬼の穴を封じ、三石三升の炒り豆で鬼の目をつぶして難を逃れた、という故事伝説が始まりと言われています。豆には魔除けの呪力が備わっているという信仰があったことと、鬼の目に投げつけて鬼を滅する「魔滅」に通じることから、邪気を追い払い、一年の無病息災を願うという意味が込められています。

豆をまくときには、通常「鬼は外、福は内」とかけ声をかけます。これは、1447年の「臥雲日件録」に「散熬豆因唱鬼外福内」と示されています。しかし、地域や神社によっては、「鬼は外」ではなく「鬼も内(鬼は内)」としている場合もあります。また、名前に「鬼」がつく家庭(鬼頭、鬼塚など)や、地名に鬼がつく地域では「鬼は内」とかけ声をかけるところもあります。

有名な神社では、タレントやスポーツ選手など著名人が裃を着て、豆をまく様子がテレビで紹介されるなど、国民的行事として浸透しています。

餅つき

餅つき

正月明けに、餅つき大会を行なう保育園・幼稚園が多くあります。家庭で餅をつくことがほとんどなくなった今では、杵と臼を使っての餅つきは、園児たちに日本の伝統を教えるためにも、また食育としても有効な行事です。

餅つきは、餅米をせいろで蒸して臼に入れ、杵を使ってついていきます。ついていると粘りが増して、杵に餅がくっつきやすくなるため、桶に水を用意しておき、手水で餅の表面を軽く濡らします。普通はつく人と餅を返す人の2人1組で行ない、両者の呼吸を合わせテンポ良くつくのがポイントになります。また、手水が多いとあとで延ばしたり形を整えたりするときに固くなりやすいので、水加減は意外と重要です。つき終わったら、餅取り粉をまぶした板に乗せ、形を整えていきます。切り餅は板状に延ばして固くなってから切り分けます。丸餅は、つきたての餅を少しずつちぎりながら手で丸めていきます。また、保育園・幼稚園の餅つき大会では、つきたての餅にきなこをまぶしたり、あんを詰めたりして、その場で食べることが多いようです。

餅は古くから食べられていたようで、8世紀の風土記や大鏡、吾妻鏡など古代の文献にも記述があります。平安時代にはすでに鏡餅があったとされています。餅つきのようについて作る「つき餅」以外にも、穀物の粉に湯や水を入れて練りあげ、それを蒸した「練り餅」があり、羽二重餅やちまき、白玉などがお馴染みです。また、餅米を使わずうるち米を使った餅としては、月見団子や五平餅、串団子などがあります。