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モンテッソーリ教育/ホームメイト
子どもの発達を見つめ、自主性を信じて伸ばすのがモンテッソーリ教育です。医師として知的障害児の治療教育に携わる中で、子どもの発達の過程を科学的に観察し、子どもの集中する力を発見したマリア・モンテッソーリは、1907年(明治40年)、ローマに最初のモンテッソーリ教育実践の場「子どもの家」を開設しました。子どもの潜在的な力を引き出すメソッドとして、モンテッソーリ教育は世界的にも大きな影響を与えています。
モンテッソーリ教育とは

「子どもは、自ら成長・発達させる力を持って生まれてくる。大人はその要求を汲み取り、自由を保障し、子どもたちの自発的な活動を援助する存在に徹しなければならない」というのが、モンテッソーリ教育の考え方です。子どもの中に潜在的にある本来の良さや未知の可能性が外に表れるためには、「自由に遊ぶ(自由選択)」、「選んだことを繰り返す」、「繰り返しながら集中する」、「完了感・充実感・幸せ感をもって終了することで、本来の正常な状態を生きはじめる(正常化)」の4つのステップを踏むことが大切だとしています。
自立心のある子どもを育てることを目的に、モンテッソーリ教育においては、子どもたちは集団で動くのではなく、自分のしたい遊びを自ら選び、自分のリズムで納得がいくまで繰り返すという自由活動を行ないます。
モンテッソーリ教育の内容

モンテッソーリ教育が、知識を習得して知能を高めることが目的の知育と異なるのは、まず日常生活の練習が出発点であるということです。子どもは日常生活の中で、ひとりでできることが増えると自信がつきます。毎朝、目覚めてから寝るまでの活動の一つひとつや基本的な動作を、どうすれば自分でできるようになるか考えながら、教師は子どもたちが体を目的に向かって動かせるように教えて、練習を促します。これを土台に、五感を育てる感覚練習も同時に経験できるように援助します。
モンテッソーリ教育では、遊びの道具を「教具」と呼びます。教具は、つまむ、切る、貼る、縫う、通すなどの指先を使う遊びや、注ぐ、ねじる、打つといった、手や腕を使った遊びなど様々です。自由活動では、自然に数や言葉の感覚が育つように工夫された、この教具を中心に使います。
子どもをひとりの人格として尊重し、そのうえで子どもが自立して活動しやすいように、適切な環境を整えることを重視している点もモンテッソーリ教育の大きな特徴です。
モンテッソーリ教育の環境

モンテッソーリ教育の適切な環境とは、次の4つを満たすものです。
- ①子どもが自分で自由に教具を選べる環境構成
- ②やってみたいなと思わせる、おもしろそうな教具
- ③社会性・協調性を促すための3歳の幅を持つ異年齢混合クラス編成
- ④子どもそれぞれの発達段階に適した環境を整備し、子どもの自己形成を援助する教師
家庭でできるモンテッソーリ教育の子育てヒント

0~3歳
- 何をおもしろがっているかをよく見る。
- できることを毎日の日課にする。
- ひとりでやりたがることは、やらせてみる。
- 子どものこだわりに付き合う。
- 黙って見守る。
- 子ども自身に選ばせる。
3~6歳
- 一度にひとつのことに重点を置き、五感を洗練させる。
- 子どものリズムに任せる。
- 自主的に動けるようにサイズの合った道具を用意する。
- 自由に使える場所にものを置く。
- やり方を順序立ててゆっくりと見せてあげる。